建物について
陶芸研究所の建物は、建築家・故堀口捨己氏の設計で、昭和36年10月に本館やアトリエなどが建設されました。また、全国から建築ファンが訪れます。


故 堀口捨己氏(1895年~1984年)とは
1920年代に分離派の建築家、オランダ建築の紹介者としてスタートをきり、モダニズムの建築家として活躍しました。1930年代以降、日本建築、茶室を深く理解した研究者として多くの論文を著す一方で、その成果を建築作品に反映させていきました。
1950年代以降も、日本建築の普遍性を取り入れつつ現代社会に適応した、幅広い作品を作り続けました。丹精で、みやびな作品は、西欧近代と日本の伝統的建築表現を見事につなぐものとなっています。
中でも、堀口氏は「陶芸作品の展示室には、自然光線が一日中、平均して入るように考慮した」と、屋上の四方に突き出した屋根を三角形にし、モールガラスから入る光が、屋根裏に反射して室内に贈られるような工夫した設計がなされています。ガラス部分だけでなく、屋根全体が明り取りとなっています。
最近では、堀口氏の建築も少なくなり、陶芸研究所に建物を見学したいという建築家や建築学専攻生も数多く来館しています。
展示室 茶室 ホールの階段 屋上のトップライト(採光)
※屋上は一般開放していません。展示室2階吹き抜けのトップライト